Contents
湿気と低気圧が体に与える影響とは?
梅雨の時期になると、「なんとなくだるい」「頭が重い」「関節が痛む」といった不調を訴える方が多くなります。こうした症状の背景には、気圧の低下と湿度の上昇が関係しています。
気圧が下がると体内の血管が拡張しやすくなり、神経が刺激されることで頭痛や関節痛が悪化します。また、高湿度は汗の蒸発を妨げ、体温調節や水分代謝がうまくいかず、むくみやだるさを引き起こします。
東洋医学で見る「湿邪」とは?
東洋医学では、こうした季節性の不調を「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。湿邪は身体に重だるさや冷えをもたらし、気血の巡りを停滞させるとされています。
特に梅雨時には胃腸の働きが落ちやすく、消化不良や下痢、食欲不振などの症状も出やすくなります。こうした不調が重なることで、気分の落ち込みややる気の低下にもつながることがあります。
湿邪とは何か? ― 身体に溜まる「湿」の正体
東洋医学における「湿邪(しつじゃ)」とは、外部環境から侵入する“湿気”や、体内に滞る“余分な水分”のことを指します。梅雨の時期や多湿な環境下では、体表から湿が入り込みやすくなり、身体の水分代謝がうまく働かなくなることで、重だるさやむくみ、冷えといった不調を引き起こします。特に胃腸が弱い方や冷えやすい体質の方は、湿邪の影響を強く受けやすくなります。
湿邪による症状の特徴 ― 「重さ」と「停滞」がキーワード
湿邪による症状は、身体が「重い」「だるい」「動きにくい」といった感覚が中心になります。また、関節の痛みやこわばり、頭の重さや集中力の低下、浮腫(むくみ)、下痢や軟便なども湿邪の特徴的な症状です。これらは、体内の気血水の巡りが湿によって滞り、排出がうまくいかなくなることによって生じます。慢性的な腰痛や坐骨神経痛が梅雨時に悪化するのも、湿邪の影響と考えられます。
湿邪の影響を受けやすい体質とは?
湿邪に弱い体質の人は、元々「脾(ひ)」の働きが弱いとされています。脾は東洋医学で消化吸収と水分代謝を司る臓器で、湿気に弱い性質を持ちます。甘い物や冷たい物を摂りすぎる食生活をしていたり、運動不足で代謝が低下している方は、体内に湿を溜めやすく、梅雨時の不調が出やすい傾向にあります。このような体質に対しては、鍼灸による脾経・腎経・肝経の調整が有効です。
梅雨時の「体内の水分代謝」もカギ
湿度が高くなると、発汗や排尿などによる水分の排出がうまくいかなくなり、体内に余分な水分が停滞しがちです。これにより、むくみやめまい、頭重感といった不調が出やすくなります。また、女性はもともと水分代謝が乱れやすいため、梅雨の不調を感じやすい傾向があります。
梅雨時のセルフケア:日常生活でできる対策
体を冷やさない工夫を
湿度が高くなると汗が乾かず、体が冷えやすくなります。冷たい飲み物は控えめにし、白湯や温かいお茶を取り入れることが大切です。また、エアコンの冷風が直接当たらないようにし、レッグウォーマーや腹巻なども活用しましょう。
軽い運動で巡りを促す
ストレッチやウォーキングなど、無理のない運動を習慣にすることで、気血の流れを改善し、自律神経の安定につながります。特に朝の太陽光を浴びながらの散歩は、体内リズムの調整にも効果的です。
食事で「湿」を取り除く
胃腸に優しい温かいスープや雑炊、消化のよい野菜(しょうが、ねぎ、にんじん、はと麦など)を中心に、余分な湿を排出する食事を心がけましょう。冷たいものや脂っこいものは避けるのがベターです。
梅雨時の不調に鍼灸ができること
経絡治療や頭皮鍼で自律神経を整える
鍼灸では「脾経」「腎経」などの経絡を活用し、湿邪の排出と胃腸機能の回復を目指します。新頭鍼(頭皮鍼)を用いることで、自律神経の調整にも効果が期待できます。
鍼通電で重だるさ・関節痛に対応
関節の重だるさや慢性痛に対しては、患部や経絡上のツボに鍼通電を行い、局所の血流改善と鎮痛効果を促します。特に首肩こり、腰の重だるさには鍼通電と整体の併用が効果的です。
心身を整えるハイブリッド施術
当院では、問診・脈診・腹診をもとに東洋医学的アプローチを取りつつ、必要に応じて整体や頭皮鍼も組み合わせた「ハイブリッド施術」を提供。身体だけでなく、気分の落ち込みや睡眠の質にも配慮した全身ケアを行います。
足立区梅島エリアで梅雨の不調にお悩みの方へ
梅雨の時期は誰にとっても心身のバランスを崩しやすい季節です。梅島鍼灸院では、丁寧なカウンセリングと個別対応で、気象病や自律神経の不調、関節の痛みなどに寄り添った施術を行っています。
足立区梅島エリアで、季節の変わり目に体調を崩しがちな方、毎年梅雨になると調子が悪くなるという方は、ぜひ一度ご相談ください。