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腰椎の神経根とは?痛みやしびれの発生メカニズム

腰椎から分岐する神経の役割
腰椎(L1〜L5)および仙骨(S1〜S3)からは、下肢を支配する脊髄神経が分岐しています。これらの神経が椎間板の変性や脊柱管の狭窄により圧迫されると、対応する部位に痛みやしびれ、感覚異常、筋力低下が生じます。
圧迫される神経根と症状の関係
神経根がどの部位で圧迫されるかによって、症状の出方が異なります。次の表にまとめました。
圧迫される神経根 | 主な症状 | しびれや痛みの部位 |
---|---|---|
L1神経根 | 鼠径部や大腿内側の感覚異常 | 鼠径部、大腿上部内側 |
L2神経根 | 大腿前面のしびれや軽度の筋力低下 | 大腿前面 |
L3神経根 | 大腿前面のしびれ、膝伸展筋の弱化 | 大腿前面、膝周囲 |
L4神経根 | 膝蓋腱反射の減弱、足の内側のしびれ | 大腿外側〜膝〜内くるぶし |
L5神経根 | 足趾背屈の筋力低下、足背のしびれ | 太もも外側〜足の甲・親指側 |
S1神経根 | アキレス腱反射の低下、 足底や小指側のしびれ | 太もも後面〜ふくらはぎ〜足底・小指側 |
※情報参考文献:「標準整形外科学 第14版(医学書院)」および「神経診察クイックリファレンス(医学書院)」を基に記載。
症状の進行と早期対処の重要性
初期段階では軽度のしびれや違和感から始まり、放置すると歩行障害や排尿障害へと進行することもあります。日常生活に支障が出る前に、鍼灸での対応が有効です。
鍼灸で用いる背部兪穴とその対応関係

鍼灸治療で用いる 背部兪穴とは?
背部兪穴(はいぶゆけつ)は、東洋医学において各臓腑や身体部位と密接に関係する背中のツボです。特に腰痛や坐骨神経痛では、該当する脊椎レベルに一致する兪穴を用いることで、患部への効果的なアプローチが可能です。
神経根ごとの代表的な兪穴の対応表
神経根レベル | 推定される兪穴 | 施術部位の位置目安 |
---|---|---|
L1〜L2 | 三焦兪、腎兪 | 第1、2腰椎棘突起の両側 |
L3 | 気海兪 | 第3腰椎棘突起の両側 |
L4 | 大腸兪、(腰陽関) | 第4腰椎および仙骨との接合部 |
L5〜S1 | (関元兪)、 小腸兪、膀胱兪、 | (第5腰椎棘突起の両側) 仙骨稜の左右外側 |
鍼灸によるアプローチの具体例
症状の出ている神経根に対応する兪穴へ、単刺術や置鍼術を行い、必要に応じて鍼通電を併用します。圧迫された神経根周囲の血流改善、筋緊張の緩和、痛覚閾値の正常化を目的とした施術を行います。
梅島鍼灸院の実践:症状別アプローチと患者様サポート

東洋医学と西洋医学の融合
当院では、背部兪穴と神経根の症状を結びつけ、現代医学の診断と東洋医学的観点を組み合わせたハイブリッドな施術を行います。これにより、再現性のある症状緩和を目指します。
兪穴以外にも下肢や腰背部などの効果的に作用する経穴を用いて一人ひとりにあった治療を考案しております。動作確認や鍼灸治療の反応を細かく確認していきますのでご安心ください。
継続的な施術とセルフケアの提案
継続して施術を行うことで、神経圧迫の二次的症状(筋委縮・運動機能低下)の改善も期待できます。併せて、セルフストレッチや姿勢指導も行い、日常生活の中での再発予防をサポートしています。
足立区梅島で腰痛やしびれにお悩みの方へ
地域に根差した鍼灸院として、足立区梅島エリアの腰痛・坐骨神経痛・しびれでお悩みの皆様に、安心して施術を受けていただけるよう丁寧なカウンセリングと施術を心がけています。神経根圧迫に起因する痛みや不調にお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。