鍼灸治療とストレッチングは実は密接に関係しています。それぞれの手技を組み合わせることで、より効果的な症状緩和や健康促進が期待できます。梅島鍼灸院では、鍼灸治療と自宅でのストレッチングの組み合わせをおすすめしています。
適切なストレッチは筋肉の柔軟性を高め、血液循環を改善し、痛みを軽減する効果があります。鍼灸治療とストレッチングを組み合わせることで、体のバランスを整え、根本的な改善を促すことができます。
ご自身でできるストレッチの方法や注意点を、わかりやすくご紹介しています。健康な日常生活を取り戻すために、鍼灸治療とストレッチングの組み合わせをお試しください。
この記事が自宅でのセルフケアのきっかけになってくれることを期待しております。
Contents
運動以外でもストレッチは必要?
ストレッチングや柔軟体操は運動前後にやるものと誤解していませんか?運動時のウォームアップ・クールダウンはもちろん必須ですが、日常生活で起きる疲労や悪い姿勢の改善などにも効果的です。
※ストレッチングは広い場所や道具を必要とすることなく行えることから、愛好者が増えている運動のひとつです。ストレッチングは強度が低く動きが少ないため安全な運動ですが、一方で誰でも簡単に行える運動であると誤解されている面があります。正しい方法で実施しなければ効果も十分に期待することができません。上記5つの原則を遵守して正しいストレッチングの実施に努めることが肝要です。また健康づくりの運動として単独で行うというより、有酸素運動や筋トレなどと併せて実施するとより良い効果が期待できるでしょう。
e-ヘルスケアより抜粋 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-04-007.html
スポーツ現場や鍼灸などの医療現場で、ストレッチングは、
- コンディショニング
- リハビリテーション
- 障害予防
の3つを主な目的として行われます。この背景には、ストレッチングによる骨格筋の緊張緩和、関節可動域の増大、末梢循環の促進による疲労物質の除去、などの生理学的効果があります。
それでは、ここで筋肉や神経についての基礎知識をおさらいしておきましょう。
【解剖学の理解】
ストレッチングを正しく効果的に行うためには、”解剖学の知識”が必要になります。解剖学と言われると身構えてしまいますが、①運動に使用される筋肉の付着部分ある程度把握して、②目的の筋を伸ばすためのポジショニングと③関節運動の方向、④伸張刺激に対する筋の生理学的性質などを理解することが大事です。
簡単にまとめると、伸ばす筋肉が付いている関節の角度とちょっとしたコツを覚えれば簡単に効果的なストレッチングができるようになります。
伸張反射と相反性神経支配
少し難しい話、競技現場でストレッチングの方法を選択していく場合、筋と神経における二つの関係①伸張反射と②相反性神経支配を理解しておくとよいでしょう。
①伸張反射
金が過度に伸張されると、筋肉の中の筋紡錘が働き、筋肉がそれ以上伸張して傷害を起こさないように反射的にその筋を収縮させる。これを伸張反射と呼び、筋の伸びすぎによるケガを防止するための防御反応です。
②相反性神経支配
主導筋が収縮しているとき、その拮抗筋は弛緩し、運動がスムーズに行えるように働く神経支配の事を相反性神経支配と言います。例えば力こぶの筋肉を使ってダンベルを持ち上げると二の腕の筋肉は緩みます。
スポーツなどの現場ではダイナミックストレッチングの効果の生理学的根拠とされています。ダイナミックストレッチングは、「力強い」や「精力的な」という意味のように、目的とする筋を積極的に動かしながら(収縮させることで)ストレッチしていく方法と言えます。
急激に伸ばせば防御反応が生じ、表裏関係の筋は表が収縮すれば裏は弛緩します。この生理的反応を覚えていれば様々なストレッチングに応用できます。
ここで、ストレッチングの種類と特徴に関してまとめたいと思います。
ストレッチングの種類と特徴
ストレッチングは大きく分けて
- スタティックストレッチング
- ダイナミックストレッチング
- バリスティックストレッチング
- 徒手抵抗ストレッチング
の4種類に分けられます。それぞれの特徴を抑えておきましょう。
スタティックストレッチ
静的ストレッチングとも呼びます。反動や勢いを付けずにゆっくり伸ばしていくストレッチングにことで、柔軟体操もこのストレッチングに含まれます。姿勢の維持は30秒程度を目安に少しずつ時間を伸ばしていきます。
このストレッチの特徴としては、伸張反射が起きにくく筋肉痛が発生しにくいことが挙げられます。今回紹介しているストレッチングの中でも最も安全に行えるストレッチングと言えます。また、皆さんがイメージしているストレッチングはほとんどがこの手法なので簡単に、一人でも行えるためおススメです。
デメリットとしては、ある程度時間がかかる事です。
ダイナミックストレッチ
前項で紹介した”相反性神経支配”を利用したストレッチングの事をダイナミックストレッチといい、動的ストレッチングとも言います。ダイナミックな動作により、伸ばそうとしている筋肉の拮抗筋を繰り返し収縮させた後に、伸ばしたい筋肉を静的にストレッチングしていく組み合わせが大事なストレッチングになります。
このストレッチングの特徴として、筋肉の弾性力(伸縮範囲の大きさ)を高めることに効果が期待できる積極的なストレッチングと言えます。しかし、効果的にストレッチングを行うためには伸張運動に関する適切な理解が必要で、それが不十分だと”伸張反射”が起きやすというデメリットもあります。
バリスティックストレッチ
バリスティックストレッチングは、スタティックストレッチングに対して、反動をつけて行うストレッチングのことで昔の体育でのストレッチングはこの手法でした。適切な呼吸法とバリスティックストレッチングを組み合わせることで効率的に柔軟性の獲得が期待できます。
スポーツや競技特性に合わせてより専門的なストレッチングを行うことが出来ますが、間違ったやり方だとケガに繋がる、高度なストレッチングだと思ってください。
徒手抵抗ストレッチング
2人1組で行うパートナーストレッチングの事です。この手法は、術者側のテクニックが求められるため割愛しますが、アイソトニック法とアイソメトリック法が存在します。
鍼灸治療とストレッチ
鍼灸治療とストレッチングは実は関わりが強く、お互いに治療効果を高めあうことのできる手法です。鍼灸治療では、経穴を狙う以外にも筋肉や関節付近に刺鍼することがあります。また経筋という考え方もあり、その存在も治療効果に大いに関わってきます。
経筋という考え方
経筋は、「経脈が養う筋肉系統であり、つっぱり、ひきつり、痛みや痺れを主る」とされています。そのため、関節や筋肉を主体とした運動器系愁訴に対応した診断・治療システムであると言えます。
具体的には、痛みなどの症状がある部位とは別の場所に鍼灸治療を施すことで症状が緩和・消失します。治療点を、ポイント(点)ではなく広いエリア(面、範囲)で捉えることがこの治療の良いところです。
この範囲で捉える部分が、ストレッチングで伸張刺激を加えている筋肉の部分に重なることが多くストレッチと鍼灸治療の関係性はより深いと考えられています。
部位別!おすすめストレッチ
前回の記事で腰痛におススメのセルフケアをお伝えしましたが、他の部位でもおススメのストレッチングをいくつかご紹介いたします。今回紹介するものはスタティックストレッチングです。ご自宅で1か所30秒で行えるものを選んでみたので、ぜひ参考にしてください!
〇首回りが重だるい時のストレッチ
〇肩こり改善にはこのストレッチ
〇背中が丸まってツラい人にはこれ
〇第2の心臓の血流を改善させるために
ストレッチを駆使して鍼灸の効果UP
鍼灸治療を行うことで様々な症状に対応できます。更にお家でもセルフケアとしてストレッチングを行うことでより理想の体調に近づいていきます。一日5分、ストレッチングを続けてみましょう!きっと良い結果に繋がりますよ!
鍼灸治療後にストレッチを組み合わせることも多いので、何かわからないことやコツなど聞いていただければ、なんでもお答えいたします!
梅島・西新井エリアで鍼灸をお探しの方
梅島鍼灸院では鍼灸治療、美容鍼、スポーツ鍼灸を行います。
梅島、西新井、五反野エリアから、足立区全般の患者様に多くご利用いただいています。
頭痛や腰痛、首・肩のコリや全身疲労、自律神経の乱れの治療にも有効です。
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